種村直樹『北海道気まぐれ列車』(SiGnal ,2004.7) 10月13日(水)- 著者は鉄道ファンであれば知らない人はいないだろうが,本格的に著作を読むのは本書が初めてとなった。本書には著者が学生時代の1955年から1994年まで6編の紀行文が収められている。もと新聞記者だったというだけあって文章はしっかりとしており,安心して読み進めることができた。
読んでみて,著者は同じ鉄道ファンいえども自分とは正反対の性格であることがわかった。どの紀行においても複数人で賑やかに旅行しており,旅先では出会いに満ち溢れている。私など一人旅が常で,誰とも会話せずに1日を終えることも珍しくないから,楽しく出会いの多い旅はうらやましく思う。と同時に,世の中みんながこのようなあつかましい人ばかりだったら立ち行かないのではないかと思ったりもする。かといって私のように極端に会話を避けるのも他人から見ればつまらない空気人間であろう。本当はその間を行くのが望ましいのだと思うが,なかなか難しいことである。あまりに消極的な自分を省みて,生き方までも考えされられる読書になった。 
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