北海観光節旅行記小さな旅行記 2004.1.24

わたしが初めてタンチョウに出会ったのは1998年10月11日のことだった。鶴という鳥は「鶴の恩返し」など物語で親しみがあったものの,実際に見るのは初めてで,その優雅な飛び姿に感銘を受けた。

2001年から釧路に住んでいるのであるが,釧路にいるとタンチョウはそれほど珍しい鳥ではない。夏にはめったに見ることがないが,秋になると収穫の終わった畑に姿を見せるようになり,雪が降れば釧路湿原周辺に数箇所ある給餌場に常時百数十羽のタンチョウが滞在している。

タンチョウは見るだけで幸せな気持ちにさせてくれ,わたしも知り合いには事あるごとに釧路にタンチョウを見に来てくださいとご案内しているのだが,釧路以外の人にはいまいちタンチョウの存在が知られていないようである。それには観光ガイドブックが夏をむねとして作られており,タンチョウに関して多くを記述していないということもあろう。そこで今回,代表的なタンチョウスポットを1日で周遊してみることにした。

今日は早起きしようと思ったが,結局10時起床,出発は11時になってしまった。毎度のことである。


家の前から北の方角を望む。釧路は青空だが,北のほうは雲がかかって見える。釧路に来た頃には向こうに原野が見えたのだが,3年間で家がたくさん建ってしまった。

釧路湿原駅


12時41分,SL冬の湿原号現る。先週は大雪の影響で運休となったため,今日が今期最初の運転である。


最後尾にDL補機がついていた。


釧路湿原駅。SL冬の湿原号から10数名のツアー客が降り,湿原の中へと入っていった。冬だからこそ湿原の中を歩けるのだ。
駅から展望台へ上がる階段がついているが,除雪はされておらず,長靴がないと厳しい。ただし,線路に沿って車道に出る迂回路は除雪されており,少し遠回りになるが楽に展望台に行くことができる。

細岡展望台


細岡展望台。釧路湿原駅から徒歩5分ほどのところにある。釧路川の蛇行を見る。この見渡す限り何もない眺めというのはただそれだけですごいと思う。


ここのところ暖かいので釧路川は凍結していなかった。

達古武沼


達古武沼は一面白。JR細岡駅から歩いてすぐのところ。

茅沼駅

本日の第一タンチョウスポット。

 
12時43分,快速しれとこ到着。多くの観光客が乗降する。テレビの取材も来ていた。アナウンサーはうまいことしゃべっている。

 
期待どおり,ホームからタンチョウが見えた。ただここはタンチョウの数が少なく,常時見られる保障はない。

塘路へ引き返し,道道クチョロ原野塘路線に入る。

 (←参考,10月25日の写真)
雪道は悪路と考えられがちだが,ダートの道の場合,雪が天然の舗装の役目をし,夏よりかえって走りやすくなることがある。この道もそういう道の一つ。道幅も夏より広く見える。


コッタロ湿原。

ここから鶴居への道は,道端で馬が草を食んでいたりして牧歌的風景が楽しめる。

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