北海観光節小さな旅行記沿岸バス三炭周遊観光ツアー

羽幌ターミナル

12時20分,再びバスの旅が始まる。

今度は地元が作成した炭鉱のビデオが上映される。先ほどのワイドショーとは異なる捉え方をしており,大変勉強になる内容だった。

再び三波春夫先生登場。先生の年齢が,先ほどのビデオでは44歳となっていたが,こちらは42歳となっている。同じ公演を撮影したものと思われるので,どちらかが誤りだろう。

結局,羽幌炭鉱に宮様や一流芸能人が多数来たのは,それだけ治安が良かったからで,それは会社が労働者の福利厚生を重視していたからとのことである。

沿岸バス羽幌ターミナル

 

人口1万足らずの町ながら,1日40便が発着し,6つのレーンを持つ大きなターミナル。窓口では,今では入手困難になった日本エアーシステムの航空券を扱っているらしい。

バスターミナルは駅跡に建っており,駅前商店街がそのまま残っていた。

 

羽幌からは沿岸ハイヤーの職員さんが乗り込み,炭鉱の詳しい説明をしてくれた。もともとこの三炭周遊観光というのは沿岸ハイヤーの職員の方が個人的に始めたもので,それがだんだん浸透して今回の企画に至ったらしい。

三炭というのは,築別炭砿,羽幌本坑,上羽幌坑の総称で,羽幌には大きく分けてこの3つの炭坑があった。空知の炭坑に比べれば,それほど規模は大きくないが,煙の出ない良質炭として道内の暖房用石炭の3分の1のシェアを占めていた。

炭坑の開発は羽幌炭砿鉄道が開通した昭和16年以降本格的に始まり,戦後は坑木の鉄骨化や機械化をいち早く進め,全国随一の採炭効率を誇っていた。

 

羽幌炭砿鉄道の鉄橋跡が見える橋でバスを降り,説明を聞く。

この後も,車窓にはいくつもの鉄橋跡が過ぎていった。

太陽高校跡。昭和37年開校,同46年閉校。定時制の高校だったという。

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