北海観光節小さな旅行記滝上の7つの体験

滝上公園

11時半ごろ滝西に着いて,それから1時間半ほど森林鉄道の跡を巡り,時刻は13時を回った。ここで昼食の時間となった。向かったのは,童話村交流プラザ。

 

施設の中には,森林鉄道関係の展示もあった。木製の貨車の模型は,竹内さんの自作だという。

食事を前に,森林鉄道見学の最後を飾るビックイベントがあった。

滝上の森林鉄道を調べる会による「林鉄図面絵巻」である。

 

これは森林鉄道敷設のための用地買収に使用された2,000分の1の図面をつなぎ合わせたもので,旧滝上営林署で発見され,今年3月に滝上の森林鉄道を調べる会によって巻物状に編集されている。昭和10年と言えば農家も力があった時代であるから,国の事業とはいえ用地買収は結構大変なことだったのではないかと思う。

 

昼食はフードリベラという4月9日にオープンしたばかりのレストラン。

  

鹿肉をシェリー酒に漬け込んだマリネード・ヴェネソンなど鹿肉尽くしだった。鹿肉は西興部から仕入れたものだという。

ここでようやく,ツアーの参加者としばし歓談することができ,どのようにしてこのツアーを知ったかなど聞くことができた。

14時25分,童話村交流プラザを跡にし,芝桜が咲く滝上公園に向かった。

滝上の芝桜見物は,今回で3回目,直近だと平成14年に来ている。初めて訪れたのは,昭和62年5月31日,小学校5年生のときである。もう25年も前のことになった。

この時の印象がやはり鮮烈であった。昭和59年春に浮島トンネルが開通して,札幌方面から滝上へのアクセスが格段に良くなり,この頃が滝上の芝桜観光の一つのピークだったのではないかと思う。市街地の入り口から道路は渋滞,会場まで行くのにかなり苦労したのを覚えている。

会場内には仮設のお土産屋が立ち並び,店の中までピンク一色だった。売っているものは滝上オリジナルのものが多く,どことなく品があった。このときから,滝上には良い印象を持っているのである。

山腹の駐車場に到着。みぞれが降るこの天気では観光客はまばらで,大勢いた駐車場整理の人たちも暇そうだった。

 

芝桜は3分〜5分咲きで,桜もまだ残っていた。雪と一緒にこの景色が見られるのもまた貴重なことではある。

もともと滝上公園は千本桜と言われた桜の名所だったが,昭和29年の洞爺丸台風によって壊滅的な被害を受け,昭和33年からシバザクラの植栽が行われてきた。シバザクラというのは手間のかかる花だが,町民の手によって山一面のシバザクラがきれいに維持されている。

 

現在では園内にフロックスハウスという常設のお土産屋ができている。滝上町では平成15年度に地元産のオリジナル商品を販売する事業者が集まり滝上町地場産品振興会を立ち上げ,平成19年から「滝上ブランド」の共通ロゴを使用している。試食させてくれた滝上ブランドの野菜フレークがおいしかったので,コーンとパンプキンを買った。

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