礼文路

桃岩・猫岩・地蔵岩

はじめはSさんに一目会って挨拶できれば十分と思ったのだが,ご好意に甘えて今日一日車で案内してもらうことにした。やはり旅行はその土地を良く知っている人に案内してもらうのがいちばん楽しい。私は礼文はまったく初めてなので,いちおう観光パンフレットに載っているようなところは一通り訪れたい旨を伝え,あとはSさんにおまかせした。


まず島の南部を横断して元地海岸に出ることにした。桃岩トンネルを抜けるとご覧のような絶景。いきなりの絶景に感動だ。道路は1.5車線の九十九折れ。観光バスの通行も多いので,すれ違いが大変だ。観光ならいいが,Sさんは島内出張でこういうところに来なければならないので,毎回冷や汗ものだと言っていた。

元地海岸


元地(もとち)海岸の売店。ここが賑わうのは1年のうちでほんの一瞬だろう。いちおう店は開いていたがあまり人はいなかった。たぶん今が礼文でいちばんいい季節だと思うが,観光客がいちばん多いのはやっぱり8月なのだろうか。


礼文町のカントリーサインにもなっている地蔵岩。写真中央の切り立った岩。高さは50メートルもあるという。かつてはここが西海岸8時間コースの終点だったが,現在はこの先宇遠内まで落石の恐れがあるため通行できないようだ。


すぐ近くにはメノー海岸がある。磨くと光り輝くメノウの原石が拾えることで知られている。もう少しきれいなところかと思っていた。

桃台猫台

桃岩。高さは250メートルもある。 猫岩。猫が背中を向けている感じ?

尖った岩を地蔵岩とかローソク岩とか名づけるのはいかにも日本人らしいが,岩の形を「桃」や「猫」に形容するのは珍しく,ほほえましいネーミングだ。


桃台猫台から元地海岸を望む。礼文島西海岸はこの先,西上泊まで10数キロにわたって道がない。

今度は桃岩トンネルの上を通って桃岩展望台へ。

桃岩展望台

画面に収まりきらないほど眼前に迫る桃岩。車道とは別に遊歩道があって,歩いている人がたくさん見えた。今度はフェリーターミナルから歩いてきてみたい。
桃岩展望台から見る利尻富士。礼文から見える利尻富士は姿が美しく,好きな人が多いという。 桃岩展望台から北側を望む。なだらかでありながら人を寄せつけない丘陵がどこまでも続く。

桃岩展望台から礼文島南端の知床までの尾根沿いを歩く桃知コースは通称フラワーロードと呼ばれ,さまざまな花が咲いていた。私もこの時期に礼文に来たのは花を見たかったからである。

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