北海観光節旅行記釧路発鹿児島ゆき 列島縦断の旅

備中高梁 その2

ということで,あとは時間を気にせず歩いてみることにする。

八幡神社

 
代々の城主が鎮守祈願所として尊崇してきた神社。明日は3つの神社を参拝する予定である。さっきから気になっていたことであるが,今日吉備津彦神社を参拝したことにより,今回の旅行で参拝する神社は合わせて4つとなり縁起が悪い。この神社を参拝したことにより神社数が5つとなり,一安心。

寿覚院

 
浄土宗。石段の草がすごかった。

巨福寺


日蓮宗のお寺。

龍徳院


曹洞宗のお寺。

頼久寺

 
臨済宗永源寺派で,本尊は聖観世音菩薩。足利尊氏が諸国に命じて建立させた安国寺の一つ。

頼久寺は高梁で唯一,入場料を取って内部を開放しているお寺で,裏には国指定名勝の頼久寺庭園がある。大晦日なのに関わらず,開放していたのはさすがはお寺で,見学者も他に何人かいた。


頼久寺庭園は小堀遠州の作で,江戸初期の枯山水庭園の代表格であるとされる。縁側に座って眺めていると解説のテープが流れてきた。背後の愛宕山を借景としているそうだ。

ここまで10の寺社を歩いてきたが,ここでいったん寺町を抜け出す。

紺屋町筋


桜並木がきれいで市の美観地区に指定されている。この川は備中松山城の外堀にあたり,写真右手が場内三の丸にあたる。

川を渡って城内の地区に入る。

石火矢町ふるさと村


武家屋敷通り。右手に見える山の頂上に備中松山城がある。観光施設となっている高梁市武家屋敷館は年末のため休館。

このほか,高梁川寄りには御用商人の多かった本町や新町が並び,高梁市商家資料館がある。

再び川を渡って場外に出る。


下町の通り。

高梁基督教会堂


明治22年の建築で岡山県最古の教会堂。美観地区に指定するくらいなら電線を除けてほしいものだ。

安正禅寺


曹洞宗。

正善寺


浄土真宗本願寺派。

結局駅に戻ったのは15時5分頃。15時3分発の列車が発車した直後だった。面倒くさがらずに時刻表を出して列車時刻を確認しておけばよかった。次の普通列車は15時52分なので半端に時間が余ってしまった。

 
駅前を歩いてみるとアーケード街があった。パン屋でパンを買った。

高梁市は人口約23000人で,北海道でいうと士別市,名寄市,富良野市クラスの小さな市だが,その何倍もの人口がいるかのような風格がある。小京都系の町には好きな町とそうでない町があって,たとえば角館や飛騨高山などはちょっと気取った感じがして疲れてしまうのであるが,高梁は自然体であって,好きなタイプの小京都だ。

高梁市には約3時間滞在し,かなりたくさん観光した気がするが,それでも「おまえ,高梁に行ったことはあるか」と聞かれた時に「あります」と自信を持って答えることはできないのである。それは,備中松山城を見ていないからだ。標高約430mの山頂に天守閣が現存しており,重要文化財に指定されている。


備中高梁駅跨線橋より備中松山城を望む。

年末のため郷土館や資料館も見学できなかったし,いつの日か再訪してみたい。

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