北海観光節旅行記釧路発鹿児島ゆき 列島縦断の旅

門司港

今年はどこで年を越そうかと考えたとき,とりあえず門司港に行っとこうと思った。そして調べてみるとカウントダウン2003イン門司港レトロというイベントが行われることがわかった。ほんとに期待どおりのイベントだ。

門司港は明治以来国内有数の貿易港として賑わい,また昭和17年に関門鉄道トンネルが開通するまでは下関と結ぶ連絡船が出ていたところである。近年になって門司港レトロ地区として整備され,訪れる観光客が増えている。

22時58分,門司港駅到着。


国指定重要文化財,門司港駅。大正3年建築。

改札口 駅長室
待合所 洗面所

これはやっぱりすごい駅だ。

年越しまでまだ1時間ほどあるので,駅にあったチラシを頼りに門司港レトロ地区を散策してみる。


旧門司三井倶楽部。大正10年建築。アインシュタイン博士夫妻が宿泊したところ。


旧大阪商船。大正6年建築。8角形の塔屋は灯台の役目も果たしていた。


関門橋。ライトアップされていると聞いていたが,白鳥大橋のようなものを想像していたため,ずいぶん貧相に感じられた。年明けとともにぱっと明るくなるのか,期待したい。


ウォーターフロントプロムナード。頑張ってライトアップしているが,やっぱり雪がないと光が反射しないのでだめだ。


ブルーウイングもじ。人道のはね橋。


旧門司税関。明治45年建築。

親水広場 親水広場から駅方面を望む。


栄町商店街。まっくら。


バナナのたたき売り発祥の地

カウントダウン2003イン門司港レトロ

若者主体のイベントかと思ったが,年輩の人も多かった。イベントの時間帯は23時から0時20分までとのことだったが,23時からはずっとバンド演奏をやっていた。どうしてこの手のイベントには決まってバンドなのだろうか。わたしはこういうやかましく安っぽいバンド演奏は大嫌いだ。

23時57分,関門橋のライトが消される。

23時58分,蛍の光が流れ,参加者一同大合唱。

ホータールノ ヒーカーアリ マードーノー ユーウーキー〜〜〜

23時59分50秒,カウントダウン開始。秒読みの声が大空にこだまする。

ゴオ・ヨン・サン・ニイ・イチ・ゼロ

0時00分,新年明けましておめでとーございまーす。

花火がド,ドーン,パッパパパパパパパ

関門橋がまばゆく照らされ,関門海峡に停泊中の船がいっせいに汽笛をボーーーっと鳴らす。

と,このような光景を期待していたのであるが,実際はこんな派手なものじゃなくて,花火も,ポツン,ポツンと間隔を開けて寂しく上がるだけ。これならうちの町の「北の大文字焼き」の花火のほうが3倍は見ごたえがある。関門海峡も,もっときらびやかに点灯するのかと思ったら,さっきと同じ状態に戻るだけ。汽笛も,遠いところからかすかに聞こえてくるだけ。

100万都市のカウントダウンイベントがこれでよいのか? 市民の手作りイベントとて寂しすぎないか。

わたしは門司港は初めてで観光も兼ねて訪れたので,これでも満足だが,このイベントのためにやってきた人は満足できたのだろうか。

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