北海観光節旅行記>北東北観桜紀行

また東北かい。

そんな言葉があちらこちらから聞こえてきそうである。そもそも私が東北によく行っていたのは,札幌からなら稚内や網走よりも東北のほうが行きやすかったからである。そうして何回か行くうちに東北の魅力に取りつかれ,釧路に引っ越して東北が遠くなったにもかかわらず,平均して年に2回は訪れている。

今回の旅行のきっかけは山田線(盛岡〜宮古間,以下「山田山線」という)の全駅下車である。今まで考えてもみなかったのだが,時刻表を調べてみると1日+αで可能であり,さらに1日あれば山田線の宮古〜釜石間(以下「山田海線」という)もしくは岩泉線の全駅乗降が可能であることがわかった。

たまたま3月下旬に4連休が取れたので,このときに行こうと思ったのだが,仕事も忙しかったし,時期的に半端なので断念した。今度いつ休みが取れるかわからないし,ゴールデンウィークはみちのくフリーきっぷが使えないしと考えあぐねていたとき,今年は北東北デスティネーションキャンペーンが実施され,連休も使用可能な「トク得北東北パス」という切符が発売されることを知った。

これは行くしかない。4月下旬なら日も長くなって好ましい。この時期に行くからにはやっぱり桜を見たい。本来の目的だった山田山線の全駅乗降は残すこととして,岩泉線や山田海線は取りやめ,花見をメインに据えた旅行計画とした。また旅行の計画を立てる段階で4月29日に水沢市で日高火防祭が行われることも知り,26日から30日までエイヤーと5連休を取って旅に出た。

次へ