下り出発信号機。暗くなるとカンテラが灯される。昼間は腕木の傾きで状況を示し,腕が水平なら停止,45度斜めに下がれば進行を現示する。光量のあるランプがなかった時代の工夫であろう。
17:35発 夕張行き2639D
出発信号機は列車がホームに停車したことを駅員が確認してテコを倒し「進行」を現示する。駅員はホームに出向いてタブレットを授受し,列車を見送った後テコを持ち上げて「停止」に戻す。
清水沢もかつては石炭列車が走っていた関係で無用に有効長が長いので,上下の場内信号機の間は700mくらい離れている。本屋のテコから300m以上の距離をワイヤー1本で結ばれているわけだが,テコが倒されると,ワイヤーがビヨーンビヨーンと振動して腕木がカタンと傾く。信号機の下部にはおもりが設置されており,進行現示のときこのおもりが持ち上げられ,停止現示のときにはおもりによって勢いよく腕木が水平に戻る。雪が凍ればすぐに動かなくなりそうだし保守は大変だろうが,すべてが目に見えるこのシステムは魅力的である。
期間限定動画(2004.7.5掲載終了)
腕木式信号機の作動風景(4.88MB) |
下り場内信号機。
上り出発信号機。
2番ホームには明日に備えてワンマン列車用の鏡が取り付けられていた。
カンテラを持ってのタブレット交換も情緒がある。
レストランおーやま
沼ノ沢駅の旧駅務室に入っている店。事前に情報を調べてこなかったので,この時間にやっているのかどうかもわからなかったが,とりあえず営業しているようだったので入ってみた。
こんな場所にある店としては意外だが帝国ホテルの味をベースにした高級レストランで,テレビ,雑誌などでも紹介されているという。
特産の長いもを使ったメニューがいくつかあり,長いもとチキントマトソースの赤ワイン煮(1500円)とかいうメニューを頼んだ。値段相応の内容だったとは思う。
本当はこのあと18時55分発の列車でもう一度清水沢を訪れる予定だったが,料理が出てくるまでに30分近くかかってしまい,間に合わなかった。店は20時までやっているというので,食後に紅茶を頼んで次の新夕張行きまでしばらくゆっくりすることにした。
店内には真谷地炭鉱の史料があったので読んでみる。沼ノ沢はかつて真谷地炭鉱への専用線が分岐していた駅である。
主菜,ライス,紅茶,締めて2150円。わたしとしては少々贅沢すぎた。
ここまできてしまったらもう,最終列車までいて最後の最後のタブレット授受を見届けようかとも思ったが,まりも帰りじゃ明日の仕事に支障が出かねないので,今日のうちに帰ることに。
新夕張駅でも駅員さんがサービスでポーズをとってくれた。
この列車は空いているだろうと思っていたが,激しく混雑しており,指定席のデッキにまで人が立っていた。トマム,新得で降りる人はほとんどなく,帯広まで立たされた。帯広を過ぎても自由席はほぼ満席だった。みな大きなカバンを持っていたが,何かあったのだろうか。
釧路駅前でハイヤーを待つ人たち。ハイヤーは4台ごとにシンクロで発車するが,乗車まで10分待たされた。こんなことも初めてだ。