北海観光節旅行記清水沢まつり&楓まつり

最後の定期列車


賑わうホーム。


楓⇔新夕張のサボが入る。


職員の方がサボを手に持っての記念撮影に応じていた。普段は写真に写りたがらないわたしも,この雰囲気にのまれて,1枚撮ってもらった。

  
駅名板,乗り換え案内板,時刻表,「楓」の字の入るものはとりあえず何でも写真に撮っておく。多くの人が同じことをしていた。

列車の出入り口になにやら数人集まっている。何をしているのかと思ったら「楓行きワンマン列車です。整理券をお取りください。」というテープの音を録音しているのだった。これはわたしもと思って,カメラで一節録音しておいた。

期間限定音声(2004.7.5掲載終了)
楓行きワンマン列車(MP3,296KB,41秒)


追分からきた4両編成の列車は前1両が夕張行きとなって先に出発し,後ろ1両は千歳方面に折り返す。中間2両が楓行きとなる。通常1両の楓行き列車,最終日には何両になるのかとさまざまな憶測が飛んだが,結局2両だった。乗客数からして妥当な線だった思う。


関係ないが,新夕張駅の3番ホームは360mもあり,海底駅を除けばJR北海道で最も長いホームと思われる。

新夕張6:45発→楓6:54着 石勝線 楓行き普通列車


車内に戻ると車掌さんが車内補充券を発売していた。みんな記念に購入している。だいたいの人は新夕張→楓の乗車券と楓駅の入場券を購入していた。中にはいろいろ難しい乗車券を注文する人もいたが,それらの人にも常に笑顔で対応していた車掌さんは立派である。わたしも欲しくなったので列に並んだが,発車時間がきてしまったのであきらめた。

車内の雰囲気は思っていたよりも快活である。最悪紅葉山トンネル内で列車爆破というようなテロ行為も予想されたが,そのようなことが起こりそうな雰囲気ではない。


楓駅到着。新聞報道によればこの列車の乗客は約100名だったようだ。


列車到着直後,占冠方面を見る。車でやってきて列車を待ち構える人もかなりいた。


列車を降りた客はとりあえず断崖に挑む。ある者は四つん這いになって登り,ある者は足を滑らせ転げ落ちる。八甲田山の雪中行軍の一場面が思い起こされた。しかし,わたしを含めて道産子はひょいひょいと何の苦もなく登ることができる。こういう場合に雪国育ちとそうでない人で明瞭に違いが出るものである。


楓駅全景(夕張方面)。国道沿いに駐車している車がたくさん見える。


到着から8分後の7時02分,最後の定期列車が発車した。

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