先ほどの列車から降りた人の大多数がこの列車に乗り換える。
いわき駅。3年前に磐越東線で訪れたことがある。懐かしい。
多くの人はスーパーひたち1号で仙台へ向かっていった。
わたしも実は正月パスを使用するという手はあったのである。正月パスを使うなら,東京に朝までいて新幹線の始発に乗ったとしても,これから普通列車で向かうよりずっと早く平泉に着く。
しかし,初詣に新幹線を使うのは神様仏様に欲張りな心を見透かされるようで申し訳が立たない気がした。そのため到着時間が遅くなってもあくまでも慎ましく普通列車で向かうことにしたのである。
455系電車8両編成。静かなクハのボックスシートで仙台まで3時間あまりののんびりした旅を楽しめそうである。
清々しい田園。あぜ道を犬と散歩している人の姿もちらほら見られた。
原ノ町にて21分の停車。ホームでは駅弁の立ち売りがあり,わたしも一つ求めた。元旦からご苦労様。
仙台到着。吹き抜けの天井に吊り下げられた巨大な凧が新年を祝福してくれる。
ホームでは少年たちが福袋の中身を興味津々とのぞいている。しかし初売りは本来2日のはず。元旦の朝から福袋とは少々せわしない。
719系電車4両編成。
原ノ町で購入した駅弁をほおばる。
東北本線は乗り換えが多いが,気分転換にもなる。
一ノ関到着。初日の出を見てからひたすら北上して既に7時間が経過している。東北は広い。
車体には岩手県各エリアのロゴタイプと絵が描かれていた。「こちら,岩手ナチュラル百貨店。」とは北海道のお株を取られてしまったようなキャッチフレーズ。それぞれの絵もかわいらしくて好ましい。