北海観光節旅行記あゝ陸の奥幾たびぞ

孫六温泉

さて,あとは盛岡で夕食をとって,宿泊地である十和田市へ向かえばよいのだが,盛岡までの時間をどう使うかである。今回の旅行の行程を見渡すと,温泉に入る機会があまりない。このあたりの温泉は1度入れば1年くらい効果が持つので,何としてもどこか1か所良い温泉に入っておきたい。そこで再訪ではあるが乳頭温泉に行っておくことにした。

角館13:43発→田沢湖13:56着 秋田新幹線こまち18号

短い乗車なので指定券は取っていない。秋田新幹線は全席指定だが,秋田〜盛岡間では特定特急券で空いている席に座ることができる。みちのくフリーきっぷなら特定特急券も不要でそのまま乗車可能だ。

田沢湖駅では「山の楽市」ということで,地元のお菓子屋や漬け物屋が店を出していた。

田沢湖駅前14:10発→乳頭温泉14:54着 羽後交通 乳頭温泉行き

 

田沢湖駅内の臨時バス券売り場で乳頭温泉までの乗車券を購入して乗車。

 

車内はほぼ満員。さすがゴールデンウィークだ。「山の楽市」で購入したかぼちゃ団子を食べる。


予想していなかった渋滞。ゴールデンウィークを甘く見ていた。帰りは間に合うだろうか。


賑わう田沢湖畔。


若干渋滞に巻き込まれたものの,8分遅れにとどまった。乗客も途中でかなり降りて,終点まで乗ったのは5人ほど。

このバス停付近には4つの温泉旅館がある。駆け足で回れば2つぐらい入浴できそうだが,神社も本当にお願いしたいことがあるなら1社に決めて祈願を込めたほうがよいように,温泉も1湯に懸けたほうが効能があるはずだ。今日はもっとも質実剛健とされる孫六温泉に決める。


孫六温泉までは車の通れない山道を歩いて10分ほど。ついこの間通ったと思ったら,もう2年近く前のことだ。時間のたつ早さが嫌になる。


「雪崩の恐れあり」とは本当である。

孫六温泉

本物の温泉という雰囲気が漂う。


帳場。

  

お風呂場の案内と秘湯七ヶ条。


まず唐子の湯。男女別の静かな内湯。


石の湯。非常に熱い。外の2つの露天風呂とつながっており,いずれも混浴である。石の湯の建物の中にあるのが女性用の脱衣所,外が男性用の脱衣所ということらしいが,実際は石の湯の脱衣場も男性が使用しており,こうなると女性が混浴の風呂に入るのはほぼ無理である。時間帯によって混雑することもあるようだが,私が入浴したときはほかに浴客がなく,贅沢な時間を過ごさせてもらった。

お湯は無色透明無味の単純泉だが,古くから薬湯として知られるだけに,五感で感じることのできない何かが含まれているのだろう。これで今年も一年元気で暮らせそうだ。


縁側で清涼飲料水を飲み,少し休む。

乳頭温泉16:25発→田沢湖駅前17:09着 羽後交通 田沢湖駅前行き

 

田沢湖付近の渋滞。

田沢湖は好きな湖だ。いずれゆっくりと来てみたい。

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