北海観光節旅行記それでも僕は東北へ行く

吾妻線

2006年12月31日(日)

千歳の湯

草津温泉の三湯目は共同浴場での朝風呂とする。温泉街に18ある共同浴場はすべて無料だが,これらは本来地元の人達のもので,観光客が面白がって入りに行くものではないと思う。ただ今日泊まったホテルには温泉がなく,いちばん近くの千歳の湯を紹介されたので,申し訳ないと思いつつも一風呂浴びさせていただくことにした。

朝の7時前だったが既に地元の人が一人入っており,挨拶をして湯殿の敷居をまたがせてもらう。厳粛な雰囲気の中,湯船にじっと浸かる。草津温泉は熱いとの評判だったが,今回入浴した3湯はいずれも適温だった。高い天井には排気用の越屋根がついており,大変気持ちが良かった。こういう素晴らしい浴場が温泉街にいくつもあるというのは,やはり草津温泉独自の文化なのだろう。

朝の湯畑。

草津温泉バスターミナル。日本旅館が建ち並ぶ温泉街に,この北海道じみた洋風の建物はどうかと思う。

草津温泉7:05発→長野原草津口駅7:30着 JRバス草津線

バスはわたし1人を乗せて,朝焼けの峠を越えていく。

JR吾妻線・長野原草津口駅。年季の入った橋上駅で,草津温泉の玄関口にしては,あまりにも寒々しい駅だった。

長野原草津口7:45発→渋川8:45着 吾妻線 高崎行き普通列車

初めて乗車する吾妻線。地方交通線ながら電車が走っていた。長野原草津口を出てしばらくは峡谷を進んだ。川原湯温泉の一帯は,近々ダムの底に沈むそうで,付け替え道路の足の長い橋脚が見えた。

川原湯温泉駅。この駅も水没するという。

吾妻町の中心である原町駅からは高校生が大勢乗り込み,車窓も田んぼが広がる開放的な景色になった。

ダムができるまでに間に合うかどうかわからないが,一度じっくりと沿線を訪ねてみたいと思った。

渋川8:49発→水上9:28着 上越線 高崎行き普通列車

渋川市は今年6月に6市町村が合併し,人口88000人の大きな市になったが,駅前は妙にがらんとしていた。

高崎からやって来た列車は大きな荷物を持った人達で8割方の座席が埋まっていた。

水上も昨年10月に3町村が合併してみなかみ町になった。役場は水上ではなく旧月夜野町に置かれている。水上駅前にはお土産屋が何軒も建ち並んでいたが,ここにはどういう種類の観光客が訪れるのだろうか。どの店も明るく入りやすい雰囲気だったので何軒か入ってみたが,特段魅力的なものはなかった。

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