北海観光節旅行記九州吹雪

大平台温泉

今日は,ともかく京都20:02発の「あかつき」に乗れればよい。青森から日本海側を回っても間に合うのだが,この時期の日本海側は列車のダイヤが信用できないので,安全策を取って東海道経由にした。昼間はやや時間がとれるので,箱根を観光してみることにした。箱根というのは北海道でいう支笏湖やニセコのようなもので,恐らく東京の人以外あまり行かないところだと思うが,一度しっかり見ておきたいと思っていた。

小田原駅到着。

 

まずは小田急電鉄の窓口で「箱根フリーパス」(3900円)を購入。詳しい地図や交通機関の時刻表,観光施設の割引クーポン券をもらえたので,今日はこれらを手に箱根を巡ってみることにしたい。

小田原10:40発→箱根湯本10:54着 箱根登山鉄道鉄道線 特急はこね11号

「200円の座席料金(空席のある場合)を追加いただければ小田原駅〜箱根湯本駅間をご乗車いただけます」とのことだったので,とりあえず特急券を買うことにする。自動販売機で,乗車日,乗車区間,列車時刻,希望の座席位置を選ぶところまでは順調にいったのだが,購入ボタンを押すと,「取り扱いできません」と出てしまう。窓口で訪ねると,ホームにいる赤い服の係員から購入してくださいとのことだった。

言われたとおり,ホームでは大きながま口を下げた男性が,マイクを持って特急券を売っていた。かのロマンスカーだというのに,ずいぶんと原始的な販売方法である。

 

ともあれ,あこがれのロマンスカーに乗ることができた。見知らぬ2人が隣り合った席に座り,観光地に向かう途中で「ロマンス」が生まれるようにとの命名だというが,わずか十数分の乗車でそのようなことは望むべくもない。特急といってもかなり遅い。昨年乗った身延線の「特急ふじかわ」もかなり遅くて驚いたが,その比ではない。これで特急を名乗れるなら,ノロッコ号も特急を名乗って良いのではないか。

 

箱根湯本駅到着。箱根観光の拠点であり,多くの観光客で賑わっていた。駅前を少し散策してみたが,車も多くて騒々しいので,先を急ぐことにした。

箱根湯本11:05→大平台11:22着 箱根登山鉄道鉄道線 強羅行き

2両編成の車内は通勤電車並みの混雑だった。

 

箱根湯本駅を発車すると,すぐに登山鉄道らしい険しい坂にさしかかり,列車はそろそろと上っていく。車内ではテープによる観光案内もあったが外は霧でよく見えない。写真左は早川橋梁からの景色。写真右の出山信号場はスイッチバック式で,手際よく列車の交換を行っていた。

 

2駅目の大平台駅で途中下車。駅前を走っている道路は何と国道1号線である。

昨夜は夜行列車で過ごしたので,まずは温泉に入りたいと思ってこの温泉を選んだ。箱根十七湯の中でも比較的地味と思われた大平台温泉だが,思いがけずたくさんの温泉旅館があった。

 

石垣に囲まれた情緒あふれる小路を進む。

姫の湯

共同浴場の「姫の湯」。円形の浴槽に新鮮な食塩泉がかけ流しになっており,とても気持ちが良かった。

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