北海観光節旅行記東日本縦断旅行

高崎白衣大観音

11時10分,錦山荘を後にする。温泉ですっきりし,これからが旅行の本番である。13時06分の列車までしばらく時間があるので,観音山周辺を散策してみることにした。洞窟観音経由で白衣大観音へ向かう。

洞窟観音は残念ながら休園日だった。1年に5日間しかない休園日に当たってしまったようである。

洞窟観音から白衣大観音へは自然歩道が通じている。

明るい冬の雑木林を行く。冬と言うにはまだ暖かい。しかし道端にはもう水仙が芽を出していた。

 

途中,金網が張り巡らされ,執拗に立ち入り禁止の看板が出ている一帯があった。以前カッパピアという遊園地があったようである。遊園地の廃墟も趣深いが,自然歩道にはあってほしくない風景である。

自然歩道を15分ほど歩くと,突然,両側に店が並ぶ小路に入った。

店はいずれも廃墟だった。

さらに進むと,人の気配が感じられるようになってきた。

 

これらの店は,大観音の参拝客のための食堂,お土産屋のようである。ずいぶんひっそりとしたところにあるが,中をのぞくと,買い物や食事をする二人連れの姿も見えた。いいなあと思ったが,一人旅にもまた良さがあると自分に言い聞かせた。

高崎白衣大観音

高崎白衣大観音(びゃくえだいかんのん)は昭和11年の建造,高さ41.8mで建設当時は観音像として世界一の高さを誇っていた。

真言宗慈眼院の境内にあり,観光的要素を持つとともに,人々の信仰も集めている。

 

内部は空洞になっており,胎内拝観が可能である。

急な階段を登っていく。

途中には,建造の工程が何枚かの絵で展示されていた。当時よくこれだけの構造物を作ったものである。巨大仏が単なる観光施設に留まるか,信仰を集めるものになるかは,いろいろな要素で決まると思うが,作るのにどれだけの手間がかかっているかということも一つの要素になるのだろう。

最上階の9階。観音様の肩の部分に当たる。

窓からは,高崎市街,前橋市街の向こうに赤城山を望むことができた。

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