北海観光節旅行記熊野古道と北リアス線

なばなの里

紀勢本線で名古屋に向かう。この区間に乗るのは14年ぶりとなるが,前回は新宮着の夜行列車からの乗り継ぎだったので,あまり記憶がない。

今日もまた,うららかな特別急行の車上で,うつらうつらとしてしまったが,時折目を覚ましたときに見える景色は,どこも絶景だった。

紀伊長島から山間に入る。この宮川を下った先に伊勢神宮がある。今年は式年遷宮が行われる年だ。

桑名15:51発→長島15:56着 関西本線 名古屋行き普通列車

特急に3時間20分ほど載って,桑名で乗り換え。名古屋はもう近い。

近くにある「なばなの里」には,日本一のイルミネーションがあり,しかも花のテーマパークだというので,行ってみることにした。

近鉄長島駅前16:15発→なばなの里16:25着 三重交通 なばなの里行き

イルミネーション会場行きのシャトルバス。

長島は木曽川と揖斐川の間に位置する,細長い島状の土地で,その先端部に広大なナガシマリゾートがある。中核施設のナガシマスパーランドは日本有数の遊園地で,日本一を誇るアトラクションがいくつもある。

いまの時間は渋滞もなく,10分弱で会場入り口に着いた。

まだ明るいので,会場に入る前に「花市場」に行ってみた。広大な半屋外の売り場には,満開の花苗が無数に並べられており,売り場自体が花畑のようだった。

しかし,売り物の花がすべて満開というのは,花の好きな人がする仕事ではないと思う。

 

デージーだってプリムラだって,花期はそんなに長くない。これらの苗を買って植えても,今年はもう多くは咲かないだろう。しかも,北海道なら宿根するこれらの花は,この地方では夏を越せないはずだ。

デージーの隣には「テルスター」とあるが,テルスターと書いてナデシコと読める人はどれだけいるだろう。花の名前も知らない人が売り場を作っているのではないだろうか。

球根のポット苗。球根の花が苗として売られるようになったのは最近のことだと思う。苗はいかにも窮屈そうで痛々しい。

種も,あるにはあったが,花市場なのに8割方野菜の種で,しかもまともな種苗店であれば取り扱わないような,ノーブランド品ばかりであった。

種を売っていたのでは商売にならないのはわかる。苗にして,しかも花まで咲かさなければ売れないのは消費者の責任でもある。しかし,本当に花が好きでやっている種苗屋さんであれば,種をもっと大事にするものだ。

イルミネーションの会場に入るには,2000円の入園料が必要である。入園料の中には1000円分の金券が含まれている。

「なばなの里ウインターイルミネーション 冬華の競演」は2004年から毎年開催されている。日本最大級のイルミネーションと言われており,今年は過去最多の700万球の電球が使用されている。

 

イルミネーションの点灯時刻は17時05分ということで,20分少々時間がある。園内にはレストランがいくつかあったが,どこも万博の会場並みに混んでいた。

 

何か食べたいと思ったが,選んでいる余裕もないので,比較的空いていたファストフードの店で済ませることにした。

 

マカロニグラタンまんとミートスパゲティまん,2つで800円というお祭り価格だ。

17時05分,イルミネーションが点灯。木曽,揖斐,長良の木曽三川の流れを表現しているという。

とりあえず,みんなが歩いて行くほうに一緒についていく。

 

10分ほどで,「光のトンネル」の中に入った。白熱電球を120万球使ったトンネルが200mも続く。これは圧巻だ。

 

イルミネーションのメイン会場。今年のテーマ「大自然」。大自然が織り成す様々な情景の移ろいが,無数のLEDを使った映像として表現される。

雪がない地域のイルミネーションは反射がないので圧倒的に不利だと思っていたが,これほどの規模になれば雪国のイルミネーションをしのぐものがある。

展望台も幻想的な光に包まれる。

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