江差線

上ノ国 かみのくに 無人駅
檜山郡上ノ国町字大留
昭和11年11月10日開業
標高4m  56人
単線
木古内より36.0キロ
中須田より3.2キロ
右2分ローソン
左2分大型スーパー
2000.8.3乗車

●中須田→上ノ国の車窓

水田の中を北西に進み,いよいよ日本海が近づいてくる。左手には夷王山がそびえ,山頂に北海道夜明けの塔が立っている。

●上ノ国駅

駅舎は1991年に建てかえられた商工会の建物で,観光案内所を併設している(何もない)。ホームは片側使用だが,向かい側の2番ホームも良く残っている。写真奥には建設中の給水塔が見えているが,SLを走らせる計画でもあるのだろうか。上ノ国は北海道で最も早く和人が住みついたところで,15世紀中頃には集落が形成されていたとされる。その割りにこれまであまり注目されていなかったが,近年,北海道随一の歴史を生かした観光地づくりが進められている。

●見どころ

駅から国道228号を松前方面に向かって順に紹介していきます。

□天の川かささぎロード

天の川周辺の国道沿いに小公園やギャラリーが整備されている。駅からは天の川かささぎロードを通って夷王山方面にアプローチする。

□花沢温泉簡易浴場

駅から徒歩15分。天ノ川を渡ったところにある消防裏の町営の新しい温泉。源泉100%・非循環で露天風呂まである。飲用もできる。100円で入れる最も安い温泉として有名だったが,2000年,入浴料が200円に値上げされる見通しとなった。

日帰入浴1000-2100 火休 200円

□花沢館跡[国史]

駅から徒歩15分。天の川を渡って左手の丘。道南十二館の一。1443年の築城と伝えられ,松前の領主蠣崎氏がその草創期に居城とした館跡。コシャマインの戦いに屈しなかった。空掘と土塁の一部が現存。

□郷土館

駅から徒歩15分。国道沿いに建つぼろぼろの郷土館。資料も少なく,係りの人が申し訳なさそうに対応してくれた。詳しいことを知りたければ上之国館調査整備センターに行くようにすすめられた。(2000.8訪問)

900-1600 月祝・祝翌休 無料

□旧笹浪家住宅[国重文]

駅から徒歩20分,国道沿い。笹浪家は18世紀はじめから続いたニシン場の網元。笹浪家住宅は1858年頃の建築で,道内最古の民家建築である。石置き屋根が印象的。現在,本格的な解体復元工事が行われており,2003年から公開される予定。

□上ノ国八幡宮

駅から徒歩20分,国道沿い。1473年,武田信廣が創建。道内最古の神社。(2000.8訪問)

□上国寺本堂[国重文]

駅から徒歩20分,国道沿い。古刹。1443年の草創と伝えられる。浄土宗。本堂は18世紀半ばの建築と考えられ,北海道最古の木造建築物とされている。(2000.8訪問)

□勝山館跡[国史]

上ノ国八幡宮脇の遊歩道を登って行くと,随所に遺構を見ることができる。勝山館は夷王山山麓に築かれた山城で,武田信広が1457年コシャマインの戦いで勝利をおさめた後,築かれたとされている。勝山館は大館(松前)の副城的性格を持ち,1600年代初頭まで城代が置かれ,北方日本海側の軍事・交易の中心として栄えた。昭和52年の史跡指定後,発掘調査が行われ,遺構の復元が行われている。絶景。(2000.8訪問)

□夷王山[自100]

勝山館の頂上にある山。上ノ国町のシンボルといえる山で,山頂には鳥居が立っている。山頂近くに夷王山レストハウスがあり,眺めが良い。駅から夷王山までは所要徒歩40〜60分。(2000.8訪問)

□北海道夜明の塔

夷王山山頂付近にある展望塔。

□道の駅「上ノ国もんじゅ」

駅から4km。変に軸線を傾けたゴテゴテの建物と,わけのわからぬ彫刻。近年の北海道に典型的な趣味の悪い建築・モニュメントが顔をそろえている。

レストラン1100-2000(11-3月-1900)月休

□上之国館跡調査整備センター

市街地。勝山館跡出土品や公庫資料が展示されている。そのうち立派な博物館ができると思われる。

中須田 北海道駅前観光案内所 江差