ちほく高原鉄道ふるさと銀河線

(廃止)足寄 あしょろ 有人駅
足寄郡足寄町北1条1丁目
明治43年9月22日開業
標高100m  464人
2線(対向式)
池田より44.6キロ
仙美里より8.4キロ
駅前5分セイコーマート
2002.3.18下車

●仙美里→足寄の車窓

仙美里を出て2kmほどで第2利別川橋梁を渡る。第1利別川橋梁は根室本線にあるので,ふるさと銀河線が利別川を渡るのはこれが最初だ。これから小利別まで十数回に渡って利別川を渡るので川の表情の変化を追ってみるとおもしろい。
川を渡ったところで送電線が左右に横切る。西は新得開閉所を経て苫東や泊の発電所とつながり,東は釧路へ至る275kVの大幹線である。つづいてコンクリートに囲われた水路を渡る。この上流には昭和37年に竣工した仙美里ダムがあり,水路により19km下流の本別発電所に導水されている。
足寄に入ると平坦な畑作地帯となり国道がぴったりと沿う。国道が離れていくと再び送電線が頭上を横切る。今度はでんぱつの電線で,国道の向こうには足寄発電所が見える。ここでは活込ダム(足寄湖)から導水管で水を引いて発電している。西は糠平発電所を経て道央へ至り,東は釧路・北見へ至る電気の大幹線である。
まもなく足寄の市街地に入り,駅舎の中に突入して停車する。

●足寄駅

平成6年に立派な駅舎に建て替えられ,「あしょろ銀河ホール21」という愛称を持っている。1階には券売窓口,売店,2階には松山千春のギャラリーがあるほか,「千春ありが塔」という展望塔がある。建物に線路がそのまま突っ込む構造は道内で唯一である。しかし本別,置戸,訓子府など他の銀河線の有人駅に比べると地味な印象だ。足寄は町全体が土ぼこりをかぶったようなくすんだ感じのする町である。
駅周辺に見どころは多いのでぜひ途中下車してみたい。

窓口。ふるさと銀河線の駅の窓口としては最大規模。 展望塔からの眺め。


駅舎外観

●見どころ

□千春の家

徒歩10分。駅に案内図がある。足寄小の近く。2枚の肖像画が掲げられ,記念撮影に好適。

□里見ヶ丘公園

駅裏徒歩10分。良くある,町の裏山の公園だが,ここは特に優れており,遠方から訪れる価値もある。桜1000本。ツツジ10000本,芝桜など。阿寒連山の眺め絶景。北海道街づくり百選。

□足寄町物産市場

駅を出て右に徒歩20分。国道分岐点。看板に怖いお兄さんの絵が描かれている。松山千春だと知らなければ驚くだろう。団体客の利用が多い。

 

□足寄動物化石博物館(フォストリーあしょろ)

駅を出て右に徒歩20分。国道分岐点の近く。1998年オープン。アトリエブンク設計による円形の壁に囲まれた閉鎖感の強い現代建築。足寄は「動物化石の町」でもある。デスモスチルス類7体の復元骨格が展示され,この分野では世界を代表する博物館である。これらの化石は茂螺湾川沿いの一帯で産出されている。また研究施設でもあり,作業が公開されている。

930-1630 火休 300円

■リンク 足寄動物化石博物館へようこそ

 

□あしょろ温泉

国道を本別方面に徒歩30分。路線バスの利用も可。昭和30年代の高級銭湯風で,タイル張り広々とした浴室の中央に大きな浴槽があり,その真ん中からお湯が注がれている。適温・自噴の源泉を持ち,かけ流しで気持ちいい。モール泉を薄めた感じで浸かっていると体に気泡がつく。「その筋の達しによりタオルを浴槽の中に入れないでください」と書いてあるが,「その筋」とは何だろうか。

日帰入浴1100-2300 無休 300円

□足寄町郷土資料館

駅前まっすぐ徒歩10分。両国橋を渡って左手。現在の足寄町は昭和30年に十勝国中川郡西足寄町と釧路国足寄郡足寄村が合併して成立。郷土資料館は旧足寄村役場(昭和9年築)の建物を利用している。

1300-1700 4-10開館,日月祝休 無料

□日本足並み会

足寄は名前もさることながら,形も足の形をしている。駅裏の日本足並み会事務所で足型をとってもらうことができ,足寄を訪れた「足民」として,歩道のタイルなどに使用される。所要20分。

1000-1600 月休 3000円

仙美里 北海道駅前観光案内所 愛冠