[北海観光節]  [北海道駅前観光案内所]

北海道ちほく高原鉄道

(廃止)ふるさと銀河線

[池田→北見]


創立満二十五周年記念北海タイムス附録「日本鐵道全圖」(1926.5)

ふるさと銀河線は2006年4月20日をもって廃止されました。陸別駅構内にはふるさと銀河線を運行していた車両6両が動態保存され,乗車体験と運転体験ができる観光施設「りくべつ鉄道」として再出発しました。

以下は廃線になる以前の情報です。

ふるさと銀河線[池田→北見]の概要

沿線に有名な観光地があるわけではありませんが,さわやかな高原,きらめく銀河,豊饒な大地,国鉄時代の趣を残す駅風景,JRの路線では得ることのできない感動的な風景に出会えます。高いお金払って通過するだけではもったいありません。ぜひ線内で1泊してじっくりと銀河線を堪能しましょう。


●歴史 (年表はこちら

北海道の中央から網走に至る路線として,既に開通していた釧路線の池田駅から建設が進められた。明治43年に陸別まで,翌年に野付牛(現在の北見),さらに翌年網走まで開通して網走本線を名乗った。その後,旭川と北見を短絡する石北線が昭和7年に開通し,幹線の役割を譲る。昭和36年には池田−北見間が池北線と改称され,根室本線の支線に編入された。翌昭和37年10月,帯広〜北見間と帯広〜陸別間に準急列車各1往復を設定,同41年3月急行「池北」に格上げされた。昭和46年7月陸別発着の急行を廃止,同55年10月残る1往復も廃止された。昭和50年代後半以降は名寄・標津・天北と並ぶ長大4線の1つとして廃線が議論されてきたが,長大4線の中では最も営業係数が低かったことと沿線自治体,住民の熱意により第3セクターとして存続することとなり,1989年6月に北海道ちほく高原鉄道株式会社・ふるさと銀河線として再スタートを切った。1991年には帯広までのJR線乗り入れを再開した。

開業以来,地域住民の足としての役割に徹してきたふるさと銀河線であるが,2001年には「SL銀河号」を運行,2002年11月には銀河鉄道999の作者松本零士氏がデザインしたラッピング車両を登場させるなど,にわかに注目を集めている。

3セク化後の経営は当初より厳しく,1995年には合理化のためCTC化工事を開始,また同年9月には運賃を平均17.4%,さらに2001年4月に10.1%の値上げを行った。しかし沿線人口の減少によって経営は悪化する一方で,経営安定基金の元金を取り崩すまでに至り,バス転換用の資金を除くと2003年度中に基金が底をつく見込みとなった。なお,1996年頃から北見方面への特急を銀河線経由で走らせることにより高速化を図るという案が取りざたされたが,話は具体化せずに終わった。

2003年3月29日,ふるさと銀河線の将来を議論する場として,最大の株主である北海道が事務局となり「ふるさと銀河線関係者協議会」を設置。沿線自治体の中でも現状で代替の公共交通機関を持たない陸別町は廃止に反対の立場を貫き,ふるさと銀河線・存続大集会を開催して存続に向けたアイデアを提案するなどしたが,2年にわたる議論の末,2005年3月27日に開催された取締役会にて,廃止が決議された。同年4月21日,北海道運輸局長に廃止届を提出,1年後の2006年4月20日をもってふるさと銀河線は95年の歴史に終止符を打つこととなった。

網走本線・池北線・ふるさと銀河線年表

時刻表でたどる網走本線・池北線・ふるさと銀河線の歴史

●車窓

池田から釧北国境付近までおおむね利別川に沿って走る。この間,約20回川を渡り,下流から上流まで川の表情の変化を追うことができる。十勝とはいえ大平原の中を走るのではなく,両側を山に囲まれている。畑ではデントコーン,ビート,豆類が作られ,夏季には濃い緑が車窓を過ぎていく。有人駅は池田,北見を除くと5駅しかないが,それぞれ地域の交流施設を兼ね備えた立派な駅舎が建っている。無人駅もまた魅力的であり,とりわけ足寄から置戸にかけては個性的な駅が続く。陸別から先は高原を走る銀河鉄道というイメージにふさわしく,峠を越えて林業の町・置戸に至る。置戸からは北見への通学路線としてこまめに駅に停車し,訓子府で多くの乗客が乗り込んで車内が賑やかになる。車窓は開放的になり,さんさんと照りつける太陽の下,玉ねぎ,メロン,もち米などが生産されている。

●運行系統 

峠越えの利用は少ないことから,池田−陸別間と置戸−北見間で系統が大きく分かれている。本数は北見側のほうが多く,置戸−北見間では11.5往復とローカル線にしては充実している。全線を通して走るのは4.5往復で,うち1往復は快速銀河として池田−北見間を約2時間20分で結ぶ。また通学時間帯を中心に帯広へ直通運転する列車もある。

●利用状況

利用者のほとんどは通学の高校生で,通学時間帯には立ちが出る。特に通学生が多いのは池田−足寄間,訓子府−北見間。また,勇足→本別などの線内での短区間移動もある。陸別から北見へ越境通学している学生もわずかにいる。その他の時間帯の列車はがら空きのことが多く,車を持たないお年寄りなどがわずかに利用している程度。まれに出張で利用するビジネスマンもいる。
なおこれまで,いわゆる鉄道マニアや学生の旅行者はJR線に比べて極端に少ない状況だったが,廃止が取りざたされて以降,「さよなら乗車」に訪れる旅行者が増え,休日の快速「銀河」を中心に混雑するので注意が必要である。

●車両

CR70型と自動販売機,テレビを備えたCR75型,あわせて10両を所有。単行または2両編成で運行される。好印象の車両だが,照明が薄暗いことと1枚ガラスのため窓が曇りやすいのが難点。また全列車ワンマン運転だがJR北海道と違って後乗前降方式であることに注意。冬期は乗降する際に自分でボタンを押してドアを開閉する。池田,北見で下車する際には車内で精算して精算済証明書をもらう。なお,早朝の池田−足寄間に運行される1往復はJR北海道のキハ40形700番台が使用される。銀河線の車両がJR線に乗り入れる場合は,前にJR北海道の車両が連結される。

CR70 CR75 CR75-101

*注意事項

銀河線の列車はバスに似たところがある。無人駅は乗降客がいなければ減速するだけで通過してしまったり,時刻表より1分程度早く発車してしまうこともある。またJRの場合は最低でも15秒間停車することになっているが,銀河線の場合は乗降が済むとすぐに発車してしまう。あまり利用者のいない駅で乗降する場合には注意が必要である。

それでは,ふるさと銀河線各駅停車の旅をお楽しみください

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