函館本線

奈井江 ないえ 有人駅
空知郡奈井江町本町一区
明治24年7月5日開業
標高29m  836人
複線(対向式)?
函館より354.3キロ
茶志内より6.2キロ
みどりの窓口700-1800
国道右3分セブンイレブン
2001.11.17下車

●茶志内→奈井江の車窓

右手に樺戸の山が迫ってきて素晴らしい。特に冬の真っ白な山姿を見ると,きりりと身が引き締まる。
この区間で美唄市から奈井江に入る。美唄と奈井江は同じ石狩国空知郡,また空知支庁の管轄でありながら,若干雰囲気が異なるように思われる。美唄は岩見沢を中心とした南空知に含まれるのに対して,奈井江は滝川を中心とした中空知に含まれる。歴史的に見ても,明治23年に空知川流域最初の村として滝川村が設置され,そこから分離されて奈江村が設置された形である。
”明治二十三年八月七日,北海道庁令第四六号
石狩国空知郡へ次の村名を設く
  空知郡奈江村
南はナイエ川,西は石狩川,北は滝川村の一部を裂き空知川を界とす”

この奈江村は現在の奈井江町,砂川市,上砂川町,歌志内市,赤平市・芦別市・富良野市の空知川以南,南富良野町を含む広大な村域を有していた。奈江村の直系の筋に当たるのが現在の砂川市で,奈井江は昭和19年に当時の砂川町から分村された。
当初奈江村の境界とされた奈井江川を渡るとまもなく奈井江駅に着く。奈井江川を遡ると不動の滝があり,標高987mの美唄岳登山口ともなっている。

●奈井江駅

古くはナイ,ナヱ,ナエイともいった。古い地形図に「奈江井」の地名を見たことがあるが,あながち間違えでもなさそうだ。いずれもアイヌ語で「川」を意味する。すると奈井江川は「川川」の意見になりおかしい。ナイは川のうちでも両岸が高くない川を指し,ナエイは両岸が高い谷川を指すそうだ。
奈井江も往年の炭鉱町で,駅は石炭の積み出しで賑わったという。炭鉱の中学校の跡に今は立派な「ないえ温泉」が建っている。

駅舎は昭和50年の建物。2000年に駅前をリニューアルした。奈井江駅には特急が停車せず,国道を走る路線バスの本数も多いため,町の中心駅にしては意外に簡素である。本州の東北本線にありそうな駅だ。


JRバスが奈井江駅と札沼線の浦臼駅を結んでいる。

●見どころ

□道の駅ハウスヤルビ奈井江

国道を右に1km。ハウスヤルビはフィンランドの友好都市の名前。単調で雑然とした国道12号線にあって,木をふんだんに使った建物は落ちついた雰囲気で,疲れもとれる。(H11.5訪問)

900-1900 月休

□郷土館(社会教育センター内)

屯田兵の生活など4つのコーナーに分類して展示。

1000-1700 日・盆休 無料

□ないえ温泉 ホテル北乃湯

駅前から奈江温泉行きのバスが1日6便。所要約20分,270円。立派な温泉。昭和42年,ガス爆発事故により奈井江町の全山が閉山に追い込まれた。同年廃校になった旧三井奈井江中学校の校舎を利用してオープン。平成2年新施設に,露天風呂もできる。「天与の霊泉」。

日帰入浴900-2200 無休 500円

茶志内 北海道駅前観光案内所 豊沼