宗谷本線

幌延 ほろのべ 有人駅
天塩郡幌延町1条南1丁目
大正14年7月20日開業
標高12m 282人
2線(対向式)
旭川より199.4キロ
上幌延より4.8キロ
みどりの窓口
750-1550
駅裏10分セイコーマート
500-2400
2002.4.29下車

●上幌延→幌延の車窓

牧草地の中を行き,遠くに農家や牛舎が見える。幌延には雪印乳業幌延工場があり,酪農が盛んな町。人口より牛の数がずっと多く,車窓に人の姿は見えなくても牛はいる。
そしていよいよ北緯45°線を越える。別に地面に線が引いてあるわけではないが,北半球の半分より北に来たのである。ここまで来れば,同じ北海道でも南のほうの風景とはまったく異なることがはっきりわかる。
幌延の市街に入ると以前は右手にトナカイ牧場が見えたが,1999年12月に移転してしまった。

●幌延駅

宗谷本線の中ではかなり大きな駅で,木造上屋のある5両編成対応の長いホームは貫禄がある。駅舎にはJRの窓口のほか,観光案内所や沿岸バスの窓口が併設されている。昭和62年3月までは羽幌線が幌延駅から分岐していたが,現在では沿岸バスが留萌,旭川,豊富方面と結んでいる。
幌延といえば昭和50年代後半以降,核廃棄物処理施設の立地に関わるいわゆる「幌延問題」で全国に知られ,何か殺伐としたイメージがあるが,列車を降りて一歩駅の外に出てみれば,そのイメージは変わる。たいへん穏やかな印象のよい町である。トナカイ観光牧場へ歩いて行けなくなったのは残念だが,駅周辺には見どころが多く途中下車にはおすすめ。
幌延市街は広大なこの地方一帯の中心であり,商店街にも貫禄がある。また,留萌管内最北の街であり,旅館が多いのも特徴。
なお,駅裏の道道沿いには北海道ローカルのコンビニ・セイコーマートがあり,朝早くから営業しているので特急利尻を幌延で降りたときにはぜひ行ってみよう。

●見どころ


一昔前の雰囲気を残す幌延市街

□金田心象書道美術館

駅の北,徒歩7分。平成2年。ふるさと創生事業により建設。書道の作品のほか,愛用の硯や陶器の展示。建物も好印象の和風現代建築。一見の価値はある。年1回5月に展示替え。

900-1700 月祝休 210円

□郷土資料展示室

駅の北,徒歩7分。改善センターに併設。ドラマチックな演出。

□ふれあいの館

駅の北,徒歩20分。ふるさとの森の小高い丘の上にある。幌延市街一望。

900-1700 11-4休

ふれあいの館から金田心象書道美術館を望む ふれあいの館から雪印工場方面を望む

□名林公園

駅を出て右に5分。市街地にありながら,樹齢100年から300年の巨木が茂っている。駅から近いので歩いて行ってみたが,感動するほどのものではなかった。(2000.8訪問)

□トナカイ観光牧場

道道121号稚内幌延線を稚内方面に4km。幌延−豊富間のバス利用も可能で,バス停「トナカイ観光牧場前」下車。幌延の救世主としてがんばっているトナカイ。本物のトナカイを見たことがある人は少ないだろう。大きい角に筋骨隆々の黒い体がたくましさと優しさを感じる。観光目的に飼育しているほか,別に肉の生産も行っている。冬にはトナカイソリも体験できる。もとはJR宗谷本線の車窓から見え,駅から歩いてすぐのところにあったが,1999年12月に移転,大規模な施設となり,約80頭を飼育。軽食,お土産あり。(2000.7訪問)

900-1800(冬は-1600) 無休 500円

□メコノプシス(ブルーポピー)

ヒマラヤ原産の「まぼろしの青いケシ」を栽培。7上−7中が見ごろ。トナカイ牧場隣りの「北方圏の花園」で,ハウスの中で大切に育てられている。(2000.7訪問)

 

*レンタサイクル

幌延駅で無料貸出し。900-1700.

上幌延 北海道駅前観光案内所 南下沼