北海観光節旅行記小さな旅行記 2004.4.24

浦臼神社&旭川駅地下デパ その1

今年の5月連休は特にどこに行く予定もないので,久しぶりに札幌にでも行ってこようかと思い立ったのは,数日前のことである。金曜の夜,まりもで釧路を発った。朝の5時50分に札幌に着いて23時の帰りの汽車に乗るまでたっぷり時間があるので,少し北のほうへ足を延ばしてみることにした。

まずは,道内の駅で唯一手持ちの写真がなかった札沼線の鶴沼駅である。これとあわせて浦臼神社に行ってみることにした。ちょうど今は花が良い頃だろう。もうひとつは旭川駅のステーションデパートである。新聞などで報じられているとおり,ここは今月限りで44年の歴史に幕を下ろす。子供の頃から親しみがあっただけに,閉店前にぜひ訪れたいと思っていた。

札幌から札沼線の始発列車に乗り,8時ちょうど,浦臼駅に到着。ここがこの列車の終点だが下車したのはわたし1人だった。

鶴沼公園まで約2km,国道を歩いていく。


春の小川(黄臼内川)。

浦臼神社

「道の駅つるぬま」のすぐ裏手に神社の石段がある。

境内では落ち葉の間からフキノトウが顔を出していた。

実は,浦臼神社はその筋の人には大変有名な場所である。ひとくちに花が好きといっても,園芸派と野の花派ではまったく層が異なるが,その筋の人とは後者の野の花派の人たちである。わたしは園芸派なのでその筋には疎いが,大学時代の友人に強烈な野の花派がいたので,まったくわからないわけではない。浦臼神社のことも彼から聞いていて,いつか来てみたいと思っていた。

まだ朝の8時過ぎだが,既にカメラマンが何人か来ていた。昼になれば団体バスで訪れる観光客もいるという。

エゾエンゴサク カタクリ キクザキイチゲ

これはたしかにすごい。

特にエゾエンゴサクは境内一面を覆って地面を青色に染めていた。

さらに1km歩いて鶴沼駅から新十津川行きの列車に乗る。雪がちらついてきた。

新十津川駅到着。地元の人が何人か下車したが,旅行客はわたしだけだった。札沼線は札幌近郊にあってローカルムードたっぷりなので一日散歩きっぷを使っての旅に最適だと思う。今日も一日散歩きっぷを手にした初々しい大学の新入生などが何人か乗っているのではないかと期待したが,ひとりもいなかったのは寂しく思われた。

札沼線の新十津川駅と函館本線の滝川駅の間は約4kmしか離れていない。両駅を結んでいたJRバスは2003年2月限りで廃止となったが,北海道中央バスがバス路線を継承しており,駅から歩いて5分ほどの新十津川役場前から滝川行きのバスに乗ることができる。

滝川駅に着いて,大変残念なことを発見。待合室の薬屋さんが店を閉じていたのだ。大変商売熱心で店頭にはいろいろな薬の宣伝が張られており,薬屋の中の薬屋,本物の薬屋という感じだった。滝川駅は学生時代から列車の乗り換えのために何度となく利用し,特に好きな駅の一つだったが,それはこの薬屋さんの存在が大きかった。駅前のSEIYUも閉店したし,寂しくなるばかりである。


在りし日のドラックストアースワロー

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