北海観光節小さな旅行記芦別の北のほう

芦別の北のほう その7

2014年5月18日(日)

旭ヶ丘公園を出て間もなく,北海道大観音が見えてきた。1989年建造で,高さ88メートルは当時世界一だった。

遠くから見たことは100回くらいあったのに,実は拝観したことがなかった。いつか,いつかと思っている間に,北の京芦別が破綻したのは惜しまれる。

しかしながらである。北海道大観音は北海道天徳大観音と名を変え,いまも拝観可能だったのである。事前にホームページを調べても,現在は宗教法人が所有しているという記述だけで,拝観に関する情報はなかったので驚いた。

いろいろなホームページで見たことのある拝観案内もそのまま。

タージマハール庭園を模したというインド風庭園。


北の京芦別リーフレットより

非常に広々としたアプローチであるが,当初は北の京芦別とモノレールで直結していた。開業から10年余りたった1999年に運行が休止された。

参拝客はほかにいなかったが,ロビーには煌々と照明が灯され,簡単な受付があった。

まずは階段で2階へ。エスカレータが止まっていたのはむしろほっとした。

エレベーターで一気に20階までお上がりくださいという説明に従って,エレベーターに乗る。

 

体内は26階建の構造で,20階まで一般の参拝客はエレベーターで上がることができる。

20階でエレベーターを降りて真正面にあった純金箔のご本尊。

胸元展望台に出ることができた。

ちょうど観音様の左手の位置に展望台がある。

眺めは素晴らしい。こうしてみると,芦別市も人口15,000余りの町とは思えないほど大きい。それもそのはずで最盛期には75,000の人口があったわけだが,いまでは大きな町を持て余しているようにも見える。

北の京芦別の跡地も一望にできた。この正面のかまぼこ型の建物がモノレールの駅。

十二支苑。日本でただ一か所のえとの神様をお祭りしている神宮寺だったという。

ホテル五重の塔(中央)とホテル三十三間堂(左)。

ホテル五重の塔は1977年オープンで内部は10階建て。ホテル三十三間堂は1993年のオープンと新しい。

もともと一群の施設は1970年に「芦別レジャーランド」としてオープンしており,「北の京芦別」と改称したのは1988年のことである。

私が子供の頃というのは芦別レジャーランドの絶頂期で,休日に家族でどこかへ行こうかとなったとき,「レジャーランドでも行くか」というのが準定番だった。そうして,レジャーランドには2,3度行ったことがあるはずである。

しかし,北の京芦別となってからは行ったことがない。何か敷居が高くなったような気もするし,レジャーランド時代のほうが実際に雑多な雰囲気があって楽しかったのではないかと思う。十二支苑のお宮巡りなども,子どもの頃の体験として,屈指の楽しかった思い出である。それで十分だったから,大観音ができてもなかなか足が向かわなかったのかもしれない。

今度は胎内めぐりということで,階段を下っていく。

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