北海観光節小さな旅行記東川1泊2日

東川1泊2日 その2

2014年6月21日(土)-22日(日)

 

車道は富山神社からかなり迂回して森林公園に向かうが,ほぼまっすぐに上っていく遊歩道があった。まわりの林は,結婚記念植樹林として1972年から1979年まで町内で結婚した夫婦によって植えられてきたもの。東川町は生まれた子供たちに椅子を贈る「君の椅子」プロジェクト発祥の地でもあるが,昔からこういうことには熱心だったようだ。

遊歩道はキトウシ家族旅行村のジャブジャブ池にも通じている。かつては巨大迷路などがあった公園だ。

遊歩道を上りきったところにあるキトウシ高原ホテル。

人工温泉のトロン温泉浴場を有しており,1984年にオープンしている。開業以来,小学5年の頃まで,私も家族で何十回と来たことがある。

日帰り入浴施設のはしりで,往時は町内のみならず近郊から多くの入浴客を集めて,非常に賑わった。休憩しながら1日に何度も入浴することで効能を高めることをうたっていたため,一日中滞在する入浴客が多く,休日には家族連れでごった返し,廊下にまで人があふれていた。平日には近郊の町に巡回バスが出て,上富良野にも毎週バスが来ていた。デイサービスなどない時代であるから,これもお年寄りには絶大な人気があった。

これは,開業した1984年,私がトロン温泉について書いて文集に載ったもので,当時トロン温泉で発行していた機関紙にも転載された。つい昨日のことのようだが,ここに出てくる「お父さん」は,今の私より歳が2つ若いのであるから,時の経つ速さに驚かざるを得ない。

トロン温泉と渡り廊下でつながったレストラン。加賀屋といったと思うが,閉鎖されて久しいようだ。

 

森林公園のトイレは,昔ながらに壁式だった。

 

森林公園も基本的に30年前と変わっていない。変わったのは子供たちがいなくなったことだけだ。

ゴーカートもまったくそのまま。バリバリというエンジンの音が遠くから聞こえていたが,公園内にはほかに誰もいない。

かつては子供たちが列をなした,長い長いローラー滑り台。

この奥にあったフィールドアスレチックはきれいに撤去されていた。

たしか車道とは別に展望閣に上がる遊歩道があるはずと思っていると,ローラー滑り台の入り口付近に,「展望閣まで500m」の道標があった。

岩がちのけっこう険しい道を登っていく。

展望閣に出た。旭川の鯉寿司に次いで日本で2番目に北に位置する天守閣風建造物である。東川町の開基80周年と全町圃場整備事業の完工を記念して,1974年に建てられている。

展望閣の内部にはちょっとした展示があり,3階が展望台になっている。上川盆地が一望にでき,素晴らしい。

 

展望閣のすぐ下まで車道が通じている。この道路は陸上自衛隊の協力により1976年完成したと碑文にあった。自衛隊が土木工事を請け負っていたなど,はるか昔の話かと思っていたが,昭和50年代にはまだ行われていたというので驚いた。民間に重機が行きわたっていなかった時代の名残である。

なお,この道路は9時から17時のみ通行可能である。

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