苫小牧駅からのバスは満員の乗客を積んで苫小牧港に到着。バスを降りた人たちはいっせいに川崎近海汽船の窓口へ向かった。こんなに混んでいるとは思わなかった。
夕食はフェリーターミナルで弁当を買おうと思っていたが,売り切れ。やむなく食堂に入る。
フタをあければ 湯気が立つ
(ハイ ラッシャイ)
箸の香りも 嬉しいね
ハァイ天丼 サァかつ丼
チョイトうな丼 コリャ牛丼
人情カランデ 親子丼「丼音頭」
知る人ぞ知る,三波春夫の「丼音頭」である。ここのレストランは豚丼がおすすめらしいが,あらゆる丼を歌い尽くした丼音頭に豚丼が登場しないところを見ると,やはり豚丼は北海道らしい食べ物といえるのかもしれない。去年は混んでいてひどかったが,今年は時間が少し遅かったため,ゆっくりと食事ができた。900円也。
勘定払って ごちそうさん
ハイ まいどー
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![]() そして,苫小牧フェリーターミナル名物「開発ストア」で飲み物を買う。 |
さあ,乗船だ。
2003年3月31日まではシルバークィーンウェルカムキャンペーンで20%割引。
八戸行きのフェリーは3度目だが,川崎近海汽船のフェリーに乗るのは初めて。東日本フェリーの見栄を張った豪華さと比較すると,こちらは自然体のもてなしが感じられた。毛布を210円で借りる。
帰省客や高校生の団体客があって,2等客室は寝る場所を見つけるのに苦労するほどの混雑だった。上の写真は八戸到着後,ある程度乗客がいなくなってから撮ったもの。
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下船場所からフェリーターミナルまではすぐだが,安全対策のためだろうか,バスに乗せられた。
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無人食堂も今日は盛況 | ちょっと気が早すぎませんか? |
清いこころで 旅するからは
何の辛かろ 野末の仮寝
里で夜明けて 峠で暮れて
外は白刃の 外は白刃の 雨が降る「お島千太郎旅唄」
本八戸駅まで歩く。所要1時間。この道を歩くのはもう3回目である。しかも毎回冬の夜だ。真っ暗な港湾地帯はあまりにも寂しく,歩くたびにもう絶対やだと思う。しかしここで歩くことはよい修行になると思っている。ここで修羅場をくぐっておけば,これからの道中で多少の辛いことがあっても乗り切る勇気が湧いてくるのである。私はお経を知らないが,仏教徒としての本能であるのか苦しいときには自然と頭の中でお経が聴こえてくる。私は高いところと水が嫌いだ。だから橋を渡るのがいちばん嫌だ。馬淵川にかかる新大橋を渡るときには,久しぶりにお経が聴こえてきた。
5時40分,本八戸駅に到着。