(廃止)南下沼 | みなみしもぬま | 無人駅 | |
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天塩郡幌延町字南下沼 | ||
昭和62年3月31日開業 | |||
標高 m | 人 | ||
単線 | |||
旭川より205.6キロ 幌延より6.2キロ |
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2002.2.9乗車 |
国道や道道からもはずれ,ひたすら牧草地の中を走る。防雪林に囲まれているため,あまり開放感はない。
この駅は国道40号の近くにあるから目立たないが,冬はホームも除雪されない秘境駅である。それでも地元客の利用がわずかにあるようだ。短い板張りホームと壊れかけた小さな待合室があるのみ。
近くには下サロベツ原野という素晴らしい見どころがあり,1日2往復しか列車が停まらないこの駅を利用して訪ねてみるのも面白い。
私は隣の下沼駅から歩いて訪れた。当時のダイヤで下沼駅に列車が到着するのは15時5分,南下沼を発車するのは15時32分。駅間距離は1.6kmなので,27分あれば余裕だと思っていた。ところが下沼駅に着いて,国道に直接出れないことがわかった。下沼駅から南下沼駅へ歩こうとすれば大回りをしなければならず,いま地図を見ると3km強ある。これはきつかった。北海道の人なら経験があると思うが,気温の低い時に激しい運動をすると胸が悪くなる。走って走って,ようやく南下沼駅が見えたときには,発車時刻まであと1分に迫っていた。駅までもうわずか50mなのだが,その先まったく除雪されていないのを見て愕然とした。ここで訪問をあきらめては今までの汗が無駄になると思い,突進を決意した。堅雪気味だったので3歩に1歩ぐらいはぬからずにすむが,あとの2歩はずぼっとひざまで入ってしまう。なんとか列車には乗れたが,今までの駅間歩きの中では最もこわかった(こわい=北海道弁できつい,しんどいという意味)。
利用者が少ないことにより,2006年3月17日限りで廃止された。
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国道からのアクセス道路 | 待合室 |
駅の西5km。豊富のサロベツ原生花園ビジターセンターに比べるとかなりマイナーでおすすめ。展望塔があってサロベツ原野360度の展望が得られる。道路を境に180度は手付かずの湿原で,残り180度は開拓され牧草地になっていて対照的。利尻山も見えて感動。よくサロベツ原野を望む展望台は豊富の宮の台と幌延の名山台しかないと言われるが,ここの展望塔がいちばんいい眺めだと思う。(2000.7訪問)
900-1700 5-10開設
▽長沼
▽下サロベツ原野自然探勝路
ビジターセンターを起点に長沼へ一周1000mの木道。花は7月上旬にピークを迎える。豊富のサロベツ原生花園に比べると花の種類が多く,個人で静かに楽しみたいならこちらがおすすめ。
下サロベツ原野を突っ切る舗装道路。 | 長沼。利尻富士を望む。 |
サロベツ湿原を特徴づけるエゾカンゾウの群落。6月下旬から7月上旬が見ごろ。 | |
展望台からサロベツ湿原,ビジターセンター,利尻富士を望む。サロベツ原野は国立公園指定にあたって,農用地,工業地,公園地域の3本の線引きが行われた。この展望台に立てば,その線引きの実態をはっきりと感じることができる。 |
なお,下サロベツ原野のビジターセンターからパンケ沼までは5km。パンケ沼まで行けば今度は下沼駅が3kmと近いので,ぜひ行ってみたい。
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