青森も何年か素通りしている間に,ずいぶん変わった。近年,どこの地方都市でも駅前地区の衰退が問題となっているが,青森の駅前には2001年に「アウガ」という複合商業施設がオープンし,駅前に活気を取り戻した好事例として全国から注目を集めている。
アウガ
正面入口。若者から,役人風の人,腰の曲がったお婆さんまで,幅広い年代の人が頻繁に出入りしており,たしかに活気があった。
地下1階は市場,1階〜4階がファッション関係のテナント,5階〜8階に公共関係の施設が入っている。
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店舗ゾーンの吹き抜け | 5階,青森市情報プラザ「アイ・プラザ」 |
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6階,青森市つどいの広場「さんぽぽ」 | 6階〜8階の3層に渡る青森市民図書館 |
十和田湖行きのJRバスは青森駅前の立派なターミナルから発車する。この路線は戦前から国鉄が運行しており,昭和45年からはみどりの窓口で「バス指定券」を発売,かつての北海道ワイド周遊券にオプションで組み込まれるなど,JRバスの看板路線として運行されてきた栄光の観光路線バスである。車内は7割ほどの座席が埋まっており,さすがの人気ぶりだ。
青森から国道103号「八甲田・十和田ゴールドライン」を走り,標高1000m付近までぐいぐいと登り詰める。途中の紅葉は素晴らしかった。この道路を走るのは中学校の修学旅行以来15年ぶりだ。
萱野茶屋で小休止。ここは中学校の修学旅行で訪れて最も印象に残っているところである。売店でずっとほしいと思っていた「長寿の心得」の手ぬぐいを見つけたので購入した。
酸ヶ湯温泉
北海道ではなぜか抜群の知名度を誇る酸ヶ湯温泉。乳頭温泉や玉川温泉に入湯済みでも,酸ヶ湯温泉に入ったことがなければ「お前,東北の温泉に入ったことはあるか」と聞かれたとき,「はい,あります」とは言えないほどの重みを持った温泉である。
次のバスまで2時間ほどあるので,まずは温泉周辺の散策路を巡ってみる。
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硫気荒原 | 地獄沼 | 賽の河原 |
温泉は玄関の自動券売機で入浴券を購入し,靴をビニル袋に入れて中に入る。館内には混浴を守るための注意書きがいろいろ貼ってあった。
さっそく千人風呂に入る。シャワーなどはなく,湯船のお湯はすべて温泉。本物の温泉だ。湯気がもうもうと立ちこめてほとんど何も見えないので,混浴かどうかいとうことはあまり関係がなさそうだ。お湯は名前の通りpH=2弱の酸性泉だが,玉川温泉のような刺激はなく,意外と滑らかなお湯だった。