北海道新幹線

奥津軽いまべつ ( おくつがるいまべつ )

  • 所在地:東津軽郡今別町大川平
  • 開業日:2016年3月26日開業
  • 標高:42m
  • 配線:2面2線
  • 路程:新青森より38.5キロ,新中小国信号場より9.6キロ
  • 窓口: みどりの窓口あり
  • 乗降客数:66人(2018年)
  • 最終乗降日:2019.5.4乗車

●新中小国信号場→奥津軽いまべつの車窓

新中小国信号場からは,海峡線として1988(昭和63)年3月に開業した線路で,在来線の貨物列車が走行するため三線軌条となる。列車の本数は貨物列車のほうが多く,いかに貨物列車が多くの物資を運んでいるかは,たまに起きる事故で貨物列車が運休になったとき,店の棚からかなりの商品がなくなることで道民が実感するところである。

トンネルを2つ抜けると奥津軽いまべつに着く。

駅舎から北海道方面を見る。左から道の駅いまべつ半島プラザアスクル,JR津軽線津軽二股駅,奥津軽いまべつ駅。
駅舎から青森方面を見る。左から奥津軽いまべつ,保守基地,津軽線の線路。

●奥津軽いまべつ駅

当初は新津軽二股信号場として建設され,地元の請願により青函トンネル開業時に海峡線の津軽今別駅として開業した。さらに北海道新幹線開業に伴い,奥津軽いまべつ駅として改めて設置された。駅は山間部にあるものの,広く津軽半島の玄関口となっており,意外と乗降客は多い。

青森県内にあるがJR北海道の駅である。有人窓口があるほか北海道本土では大駅にしか設置されていない指定席券売機が2台設置されており,利用者数を考えると別世界の感がある。

JR津軽線の津軽二股駅が隣接しているが,別の駅という扱いであり,津軽線との運賃通算はできない。

改札階から地上までは115段の階段で結ばれている。エレベーターの利用も可能。
廃止された海峡線津軽今別駅。快速海峡は最大12両編成で運転されたが,ホームは5両分しかなかった。

●見どころ

□道の駅いまべつ半島プラザアスクル

駅に隣接した道の駅。お土産,観光情報,レストランあり。


新幹線開業に合わせ,二次交通として各方面へのバスの便が整備されている。大きく分けて,小泊,津軽鉄道方面と,今別,三厩,竜飛崎方面に観光エリアが広がっている。


◆小泊,津軽鉄道方面

このエリアは川倉や今泉の賽の河原など霊場が点在し,津軽半島の奥深さが味わえる。五所川原方面は茅葺きの民家や土蔵の蔵が多く残り,バスの車窓から見える昔ながらの農村風景も美しい。

駅前から津軽鉄道の終点津軽中里駅を結ぶ路線バスが運行されている。津軽中里駅までは55分。金木や五所川原へのアクセスに便利だ。また,途中,今泉で降りると小泊や十三湊へのバス路線に乗り継げる。

・津軽鉄道

津軽鉄道の終点津軽中里駅。盲腸線だった津軽鉄道も,北海道新幹線開業後は北海道・本州間輸送の一翼を担うこととなった。いったん終点五所川原まで行って宿泊すると予定を組みやすい。

・十三湖(じゅうさんこ)周辺

小泊方面に向かう途中にある安藤氏の史跡群。十三湊(とさみなと)は中世に北海道との交易の拠点として繁栄した港湾都市である。早い時期に衰退し,よくわかっていないことが多いだけに,いろいろな想像が膨らむ。
中でも山王坊日吉神社は,建造物はわずかしか残っていないものの,霊気漂う広大な境内に昔が偲ばれる。
山王坊日吉神社から少し足を南を延ばすと十三湖がある。中の島に面する湖岸には名産のしじみの売店があり,しじみラーメンなとが味わえる。また,中の島の市浦歴史民俗資料館で十三湊の歴史を学べる。

・高山稲荷神社

ずらりと並ぶ赤い鳥居が印象的な高山稲荷神社は,周辺随一の観光スポット。十三湖からバスで五所川原方面に約15km,高山神社入口」バス停から徒歩1.5km。

・小泊

最果ての漁村小泊。小説「津軽」の像記念館などがある。

◆今別,三厩,竜飛崎方面

駅前からJR津軽線の終点三厩駅行きの今別町循環バスが出ている。龍飛崎方面へは外ヶ浜町営バスへ乗り換えとなる。龍飛崎へは十三洞門と呼ばれる素掘りのトンネルを抜けて行く。

・三厩

三厩の義経寺。「三厩」=3頭の馬で,義経一行はこの馬に乗り蝦夷へ渡ったという。 境内からの眺めも良い。
三厩漁港に今も残る,三厩・福島間フェリーの看板。

・龍飛崎

青函トンネル記念館からは斜坑ケーブルで青函トンネルの竜飛定点(旧竜飛海底駅)に設けられた体験坑道に降りることができる。そのほか岬周辺には津軽海峡冬景色歌謡碑,龍飛埼灯台など見どころが多い。竜飛の集落と灯台を結ぶ道は有名な「階段国道」。1974(昭和49)年,現地を見ずに国道に認定してしまったため,このような奇妙なことになったといわれる。延長388.2m,階段は361段。7月~8月上旬には周辺のあじさいの群落が開花し,見事だ。

青函トンネル記念館
階段国道。
▲新中小国(信)
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